第121章 犬猿の仲
「いや、それはムリだろ!
ここで三人で寝るってこと?!」
ジャンは思わず声を上げる。
「一応ベッドの大きさもセミダブルだし、
ギリギリ三人寝られるんじゃない?」
「……いや、かなり狭いだろ。」
ジャンはエマの発言に冷静に口を挿む。
「それならジャン、お前は部屋戻れよ。」
エレンはそう言ってジャンを睨んだ。
「お前がここに来たから
こんなことなってんだろ?!
普通お前が帰るべきだろ?!」
「お前こそ、長いこと
エマさんの部屋にいるんだろ?!
そろそろ帰ろうかなぁ、
っていう気遣いとかないのか?!」
「気遣えねぇのはお前だろ?!」
エマはまた大きくため息を吐くと、
ベッドで半身を起こして
喧嘩する二人の間に割って入り、
仰向けで寝転び、目を瞑った。
「もう寝ようよ……
ジャンもエレンも明日早いんでしょ?
私もさすがにもう眠い……」