第11章 ハンジの相談室
「それで?
そのことを私が知ってるか聞きに来たわけ?」
ハンジのその言葉にリヴァイは、
「お前、その様子なら知っていたようだな。」
と、眉間の皺を濃くする。
「知ってる、って言うより、
分かってた、の方が正しいかな。」
「……どういうことだ。」
「てかさ、あんな嬉しそうなエルヴィン見てて、
分かんないリヴァイの方がおかしいけど。」
呆れながら足を組みなおすハンジに
「分かるわけねぇだろ。」
と声を荒げるリヴァイ。
そんなリヴァイを横目に
「ねぇリヴァイ。
それで、それがどうかしたの?」
そう言って真剣な顔でリヴァイを見る。
「どうかしたって、お前、」
「エマはみんなのものだから、
エルヴィンが一人抜け駆けして
エマを好きになっちゃって、
ましてや告白や、それ以上のことを
するなんて許せないって言いたいの?」
「……誰もそんなこと言ってねぇだろ。」
「私には、そう聞こえるよ。」
リヴァイは返答に困り、口を噤んだ。