第11章 ハンジの相談室
ハンジが自分の部屋に戻ると、
ドアの前にリヴァイが立っていた。
「あれ?もう会議終わり?」
ハンジはリヴァイに声をかける。
「………ああ。」
それだけ言うと、
リヴァイは押し黙った。
「いやいや、人の部屋の前で、何してんの。
中入る?」
ハンジがそう言ってドアを開けると、
リヴァイは静かに部屋に入った。
「リヴァイが私の部屋に来るなんて
かっっなり珍しいね!
いつも汚いっつって
部屋の前にすら来ないくせに!」
そう言いながらソファーの上にある
本や書類を片付け始めるハンジに
「おい、エルヴィンが
エマを口説いてたんだが。」
と、リヴァイは心底驚いた顔で
呟くように言った。
「……目撃したの?」
ハンジは書類を隅に寄せて、
ソファーに座ると、リヴァイに尋ねる。
「……会議の前にエルヴィンを呼びに
部屋の前まで行ったら、二人の声がしたから、
少し声をかけるのを待った。」
「そしたら?」
「……エルヴィンがエマに
手を出してる最中だった。」
ハンジはリヴァイの話を聞き終わると、
ため息を吐いた。