第121章 犬猿の仲
「それで、エレンは何でジャンが
ここにいるって思ったの?」
エマはベッドの淵に腰掛けると、
一つの疑問点をエレンに投げかける。
「いや、ジャンの部屋行ったら、
コニーしかいなかったから
ジャンがどこに行ったか聞いたんだよ。」
「あいつ……
何でもかんでも話しやがって……」
ジャンは大きくため息を吐く。
「それで、
エマさんのとこ行ったって聞いて
心配になって……
こんな時間だけど、行かずにはいられなくて。」
エレンの辛そうな表情を見て、
エマは思わずエレンの手を握った。
「エレン、ありがとう。
でも私は大丈夫。
むしろジャンに助けてもらった方だから。」
エマはそう言うと、エレンに笑いかけた。
「……そうなの?」
「うん。心配かけてごめんね。」
エマがそう言うと、
エレンはエマの手を握り返す。
「……いや、こっちこそごめん。
なんか気が動転してた……」
エレンはホッとしたようにため息を吐いた。