第119章 爆弾発言
「……ごめん。
それ以上言われたら、
泣きそうだからやめて。」
ジャンは今にも泣きだしそうな
エマの顔を見て笑うと、
「ほんと、よく泣くな。」
そう言ってエマの頬に優しく触れる。
「でもさ、俺はエマさんの
そういうところも好きなんだよ。
自分の感情を制御しきれないところも、
すぐ感情移入しちゃうところも。
どうしようもなく愛おしいし、
大切だと思うんだ。」
「……もう無理。」
エマは一言そう言うと、涙を溢し始めた。
「ジャン。本当にごめん。」
「……いや、そんな謝られると、
逆に悲しいんだけど。」
ジャンはエマの頬に優しく触れ、
親指で涙を拭いながら笑う。
「そんなに想ってもらえてるのに、
気持ちに応えられないとか
自分は何様なのかって、腹立ってくるよ……」
「そこまで自分責めなくていいだろ。」
ジャンは呆れたようにエマの髪を撫でた。