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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第10章 エルヴィンの想い



「……それなら、これは
エルヴィン・スミスからの頼みだ。
エマにも私を抱きしめてもらいたい。」

そう言ってエルヴィンは
優しくエマの手に触れた。

エマはエルヴィンから発せられた
突然の真剣な声に驚く。

そして、少し戸惑うが、
静かにエルヴィンの腰に手を回した。



エルヴィンの背中は、
リヴァイと抱き合ったときより、広くて、熱い。




「………すまない。
片腕だと、うまく君を抱けなくて
もどかしかったんだ。」

そう言うエルヴィンの声は、
元の優しい声に戻っていた。


「……うまく君を抱けないって、
結構いやらしい発言ですよ、
エルヴィンさん。」

いつものエルヴィンの声に
戻ったことに安心し、
エマは茶化すように言う。


「これは今巷で流行りの、
セクハラというやつになるだろうか。」

エルヴィンは少し笑いながら、
エマの髪を撫でた。


「うーん、
今は肩書抜きのエルヴィンさんと
抱き合っているので、
そこは大丈夫なことにしときます。」

そう言って笑うエマに、


「………肩書抜き、か。
それなら、これ以上もアリなのかな?」


エルヴィンはそう言うと、
エマの顎を左手で優しく引き上げ、
顔を近付けた。

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