第116章 一番必要な人
『リヴァイさんは、自分と一緒に居ても、
私を幸せにはできないと思ってるんだろうな。』
エマはおおよその答えに辿り着く。
だが、リヴァイがその選択を
自らしたのにも関わらず、
自分がリヴァイの側に居ようとするのは
正しい選択ではないようにも思えた。
『それに、エルヴィンさんと
一緒にいた時間だって、
本当に幸せだったよ……』
そう思うと自然と涙が込み上げてきて
それを振り払うかのように
勢いよく立ち上がる。
『ダメだ。泣くのは部屋にしよう。』
誰かに見つかるのは不本意だと思い、
エマは基地に向けて歩き出した。