第115章 究極の選択
「エルヴィンさん。
色々言わせてすみませんでした……」
「いいんだ。
君なら理解してくれると思っていたから、
私もここまで話したんだ。」
頭を下げるエマに、
エルヴィンは優しく笑いかける。
「とりあえず、一旦私と君の関係は
ここで終わらす。いいな?」
「……はい。」
「………そんな顔をされると、
私の決心が鈍るからやめてくれ。」
そう言いながら、
悲壮感に溢れた表情のエマの頬を
軽くつまんだ。
「あとは君の選択に任せるよ。」
「……こんな究極な選択、
もう一生ないと思いますけど。」
「そうかな。
まぁ、団長か兵士長かを選ぶなんて、
なかなか贅沢な選択だとは思うがな。」
エルヴィンはそう言って少し笑った。