第114章 思惑と選択
「リヴァイ、怖いんでしょ?
エマに突き放されるのが。」
「何で俺が怖がらないといけねぇ」
「それなら正面からエマと向き合いなよ。」
ハンジはリヴァイの言葉に被せて言った。
「私が言える義理でもないけどね……
でも、もうエルヴィンは自分で歩ける。
私たちはその事実を信用するべきだと思う。」
リヴァイは口を噤む。
「もうこうなった今、
エマが誰を選ぶかなんて分からない。
でもリヴァイも選択するべきだと思う。」
これを機に潔くエマを諦めるか、
エマを諦めずに遠くから見守り続けるのか、
それともエマを」
「ハンジ。もういい。
お前の言いたいことは分かった。」
リヴァイはソファーに座り込み、
大きくため息を吐いた。