第111章 欲に正直に
「……エルヴィンさんは酔ってなくても、
比較的すぐ欲情してますけどね。」
エマのその言葉に
エルヴィンは思わず吹き出すと
「そうかもしれないな。」
そう言ってエマの首元にキスをした。
「え、もう欲情してるんですか?」
エマは思わずキスされた部分を
手で押さえる。
エルヴィンの唇が触れた部分が、
じんわりと熱くなる。
「君がこんな近くに居ると、大体したくなる。」
エルヴィンは平然と答えた。
「……いや、ほんと、すごい性欲ですよね。」
エマは小さくため息を吐く。
「そう言う君も、かなりその欲が
湧きやすくなったと思うんだが。」
エルヴィンはエマの太ももを
淫猥な手付きで撫でると同時に、
耳を舌先で触るように舐めた。
「……んっ、ちょ、エルヴィンさんっ!」
エマはそう言いながら
エルヴィンの手を抑えるが、
「これだけでも、
かなりしたくなってきてるんだろう?」
エルヴィンのその言葉に赤面すると
「……私がこんなに欲に正直になったのは
エルヴィンさんのせいですからね。」
と言って、エルヴィンの手を離した。
既に自分の性欲を抑え切れる気がしない。
身体をエルヴィンに預けたい気持ちになる。
自分はいつからこんなに
淫欲に素直な人間になったのだろう……
「光栄なことだな。」
エルヴィンはエマの思いを
知ってか知らずか、そう言って笑うと、
エマに唇を重ねた。