第107章 おかえりとありがとう
「いえ。リヴァイさんに
食べてもらえてよかったです。
また何か試作したら、
味見してくださいね。」
「俺じゃなくても、エルヴィンに
頼めばいいんじゃねぇか?」
リヴァイは怪訝そうな表情をした。
「料理に関しては、
リヴァイさんが一番信用できますから。
エルヴィンさん、食べ物に関しては、
かなり疎いので。」
エマがそう答えると、
「俺は料理以外では信用できないか?」
そう言ってエマの目を見つめる。
「そんなこと言ってないですけど。
……何か怒ってます?」
エマは訝しげな目で、
リヴァイを覗き込んだ。
が、リヴァイの反応はない。
突然沈黙したリヴァイに少し動揺し、
「言うまでもないと思ったんですけど
リヴァイさんのこと、
料理以外でも信用してますから。
またそんな寂しそうな顔しないで」
と言いかけたところで、
リヴァイに抱きしめられた。
「………分かった。もういい。」
リヴァイはそう言って
エマを強く抱きしめる。
エマはリヴァイの背中に手を回すと、
「おかえりなさい。
無事に帰って来てくれて、
ありがとうございます。」
そう言ってリヴァイを抱きしめ返した。