第107章 おかえりとありがとう
それから数日後、
調査兵団が基地に帰って来る。
今回は壁近くで行われた、
短期集中の調査だったので
兵団の被害も、怪我人も少なく済んでいた。
「エマさんっ!」
食堂で配膳をしているエマに、
エレンが抱きつく。
「エレン!おかえり!」
エマはエレンの腰に手を回し、
強く抱きしめる。
「今回はあんまり疲弊してないみたいで
良かったよ……」
「ああ。
今回の調査では巨人化しなかったんだ。
次の調査の為に、
力を蓄えとくことになった。」
エレンはそう言いながら
エマの肩に顎を乗せる。
「あー。安心する。
エマさん抱きしめたら、
なんか無事帰って来たんだなぁって思える。」
エマはエレンの髪を撫でると、
「無事に帰って来てくれてありがとう。
今日はしっかり休んでね。」
そう言った、その時。