第103章 噂の真相
基地に着くと、エルヴィンと別れ、
エマは厨房に向かう。
厨房では、憲兵団の料理長のサラが
エマを待ち構えていた。
「エマ。
ちょっと、色々聞かせてもらえる?」
サラはそう言ってニヤリと笑うと、
エマの手を引き、裏口に向かった。
「ねぇ、昼食の準備、
まだしなくていいの?」
「ちょっと!何呑気なこと言ってんの!
そんなことは後でいいの!」
サラはエマの頭を小突く。
「エマの恋人だった人って、
リヴァイ兵士長だったの?!」
「……うん。
ついに噂回って来たの?」
エマは俯き加減にサラを見た。
「ようやく憲兵の方にも回って来たよ。
かなりびっくりしたんだから!!!」
「……そんなに?」
エマはサラに肩を掴まれ、
身を縮ませる。
「そりゃそうでしょ!
元ゴロツキで、粗暴で、無愛想で……
そんな人とエマは
恋人だったってことでしょ?」
エマは大きくため息を吐くと、
「まず、その情報がおかしいよ。
リヴァイさんはそれだけの人じゃないから。」
そう言ってサラを見入った。