第103章 噂の真相
次の日から、エルヴィンとエマは、
また憲兵団に駆り出されることになり
朝から二人で憲兵団の基地へ向かう。
「………エルヴィンさん、
かなりスッキリした顔してますね。」
憲兵団の基地から迎えに来た馬車の中で、
エマはエルヴィンの
晴れ晴れしい顔を見て笑う。
「そうだな。精神的にも肉体的にも、
かなり落ち着いたよ。」
エルヴィンはそう言ってエマに笑い返した。
「それなら良かったんですけど……
さすがに一晩で三回は、
もう今回限りにして下さい……」
エマは小声で、懇願するように言う。
「なんだ、嫌だったのか?」
「嫌ってことではないですけど、
体力的に限界です……」
「君はまだ若いのに、体力的に限界
と言うのは大丈夫なのか?」
エルヴィンは心底心配そうな顔で
エマの顔を覗き込む。
「逆に30後半で、それだけ元気な
エルヴィンさんが怖いんですけど。」
エマは呆れたようにエルヴィンを見た。