第102章 団長の恋人として
「実は、リヴァイさんと一緒に
二階の空き部屋に居た時、
基地の外にいるエルヴィンさんが
窓から見えたんです。」
エルヴィンはエマの隣に座って、
話を聞く。
「エルヴィンさんは、その時兵団の
女の子と一緒にいたんですけど、
エルヴィンさんが、
その子に優しく触れて、しかもまさに
キスしてる瞬間まで見てしまって。」
エマは小さくため息を吐き、
「それで気が動転して、完全に
自棄を起こしそうになってた私を
リヴァイさんが止めてくれたわけです。」
そう言って首元を手で掻いた。
「……なので、リヴァイさんと
身体の関係は持ってないです。
私はその後から、
かなり投げやりになっていたので
もうリヴァイさんとしてしまっても
いいんじゃないかくらいに
思ってましたけど………
リヴァイさんに完全に拒否されました。」
エマは俯きながら、
エルヴィンの顔を盗み見る。
「……すみません。
さすがに幻滅させましたよね?」
エマがそう言い終わる前に、
エルヴィンはエマを強く抱きしめた。