第97章 懐かしい匂いとベタな展開
「おい。エマ、無事か?」
リヴァイは部屋のドアを開けながら
声を掛ける。
そして、机に突っ伏して眠る
エマを見つけた。
「変な寝方してんじゃねぇよ。」
リヴァイは少し笑うと、エマを抱きかかえ
ベッドに横にならせる。
「……リヴァイさん?」
ベッドに横になった直後、エマは目を覚まし、
リヴァイの姿を確認した。
「私、寝てましたか……?」
まだ頭が完全に働かず、
虚ろな表情でリヴァイを見る。
「ああ。机で伏せて寝てたから、
ここに運んだところだ。」
リヴァイはそう言うと、
クラバットを外し、首元を緩めた。
「すみません……
リヴァイさん、寝ますよね?」
エマはそう言って起き上がろうとするが、
「お前はそのままでいい。
慣れないことして疲れてんだろうが。」
と、リヴァイに肩を押され、
またベッドに寝転がる。
「リヴァイさんは?」
「俺も寝るに決まってんだろうが。
端に寄れ。」
リヴァイはそう言うと
エマをベッドの隅に転がし、
エマの隣で横になった。
「え、これ、大丈夫なんですか?」
少しずつ意識がハッキリしてきたエマは
半身を起こし、
隣に寝転ぶリヴァイに目を見張る。
「何の心配だ?
さすがに今日はもう何もする気になんねぇよ。」
リヴァイはため息を吐くと、目を瞑った。
「……そうですよね。
一日お疲れさまでした。」
エマはそう言うと、
またベッドに横になった。