第8章 リヴァイの懺悔
「………おい、エマ。」
基地の菜園の手入れをしているエマに
リヴァイは声をかける。
菜園は基地からも離れているので、
エマはここにリヴァイがいることに
驚きつつも、
「リヴァイさん。おはようございます。
……もう昼ですけど。」
そう言って笑って見せた。
……が、リヴァイの表情は硬いままだ。
「そんなに息切らして何か急用ですか?」
エマは初めて見るリヴァイの
焦ったような表情に少し戸惑う。
「なんか怖いんですけど……
私また何かやらかしましたか……?」
そう言って、エマは園芸用の軍手を外した。
「いや。やらかしたのは俺のほうだ。」
「………?
何のことでしょうか……?」
『こいつは俺に気を遣って
分からない振りをしてんのか?
それとも俺は何も
しでかしてねぇということか?』
リヴァイはエマの問いに答えず、考え込む。
「………もしかして、昨日のことですか?」
沈黙を破ったのは、
エマのその一言だった。
『やっぱり手ぇ出してたみたいだな……』
リヴァイは頭痛が激しくなるのを感じながら
「……そうだ。それを謝りに来た。」
そう言って、首元を手で摩る。