第96章 反省と自棄と真摯と
「……なんか最近、リヴァイさんの前で
私泣きすぎじゃないですか?」
エマは鼻を啜りながら、
思い立ったように話し出す。
「……そうかもな。」
リヴァイは最近の出来事を思い出し
思わず頬を緩ませる。
「こんなに泣かれて、迷惑じゃないですか?
というか、腹立ちませんか?」
「お前は俺をどんだけ短気だと思ってるんだ。」
リヴァイは呆れたように言い返した。
「別にお前は無駄に泣いてる訳じゃねぇしな。
理由のある涙を、
さすがに迷惑だとは思わねぇよ。」
「……リヴァイさん、
今日、なんか優しいですよね。」
「バカいえ。俺はもともと」
「「優しい。」」
思わずリヴァイの言葉に被せたエマに
リヴァイは吹き出すと
「分かってんだったら言うな。」
そう言って、エマから手を離した。