• テキストサイズ

自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第94章 後悔の無いように



「本当にお前は、タイミングが悪いな。」

リヴァイは呆れたように言う。


「エルヴィンは調査には出ないが、
肩書は団長だ。
お前といるときは、ゆっるい顔してやがるが
仕事のことに関しては誰よりも責任感が強い。」

リヴァイはエマの手を強く握る。


「調査に出られない分、
兵士たちの士気を高めるためなら
エルヴィンは何だってやるつもりだろう。
調査に出られないあいつなりの、
仲間が全力で戦えるための工夫だ。
それがエルヴィンの仕事であり、
責任でもあるからだ。」


エマはリヴァイの話を無言で聞き入る。



「だが、腕を失くして、仲間を失くして
調査に出られなくなって、
かなり長い間心がなかったエルヴィンを
救ったのはお前だ。
お前にしか、あいつは救えなかった。」


「……リヴァイさん、それ、
慰めてくれてるんですか?」

エマはゆっくり口を開いた。


「そんなつもりはねぇよ。
事実を伝えているまでだ。」

リヴァイは吐き捨てるように言う。


「……それでも少し、
気持ちが落ち着きました。」

エマはそう言うと、少し顔を上げる。


「ありがとうございます。」

/ 770ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp