第94章 後悔の無いように
エマは何が起こっているのか
状況が把握できず、
唖然とリヴァイを凝視する。
「おい。してる時くらい目を閉じろ。」
リヴァイのその言葉を受け、
エマは反射的に目を閉じた。
だが、
「え、ちょっと待ってください、
これ、どういうこと」
我に返ったエマが話し終わる前に、
リヴァイは再びエマの唇を奪った。
リヴァイのキスは徐々に激しさを増し、
強引に絡まってくる舌に、
エマは思わず口を離し、声を上げる。
「……んぁっ、り、リヴァイさん、ちょ、」
「やらしい声を出すな。エレンの前だぞ。」
リヴァイは横目でエレンを見る。
視線の先のエレンは、赤面したまま
その場に立ちすくんでいた。
リヴァイはまたすぐ唇を重ねると、
舌先でエマの口内を優しく舐め、
また緩く舌を絡ませていく。
「……っ、んっ、もう、無理ですっ、」
エマは息を荒くしながらそう言うと、
力の入らなくなった手で、
リヴァイの胸を押し、床に座り込んだ。