第93章 願掛け
「じゃぁ、またしてもいい?」
エレンはエマの頬に手を当てる。
エレンの手から熱が伝わり、
自分の顔が熱を帯びる。
「ちょ、ちょっと待って。
今、酔ってる?」
「酔ってない。」
「ん?酔ってないけど、したいってこと?」
「ダメ?」
「だ、ダメっていうか……」
エレンの即答が続き、
エマは思わず後ずさる。
「……ごめん。
やっぱり無茶だよな。」
そう言って腕で自分の顔を隠すエレンは
かなり赤面していて、
目のやりどころに困る。
「いや、無茶っていうか、
まさかエレンにそんなこと言われると
思ってなかったから、かなり困惑してる。」
エマは正直に言った。