第93章 願掛け
エマがしばらくハンジの部屋の
ソファーで休んでいると、
「ハンジさん。
エマさん、いますか?」
ハンジの部屋の前で、エレンの声がした。
「エレンか。
エマ、出てもいいんじゃない?」
ハンジはエマに笑いかける。
エマがドアを開けると、
「あ。やっぱりここにいたんだ。」
エレンはそう言ってエマの手を掴んだ。
「……え?
なんか嫌な予感するんだけど。」
「ハンジさん、
ちょっとエマさん借ります!」
エレンはエマの発言を無視し、
部屋から連れ出した。
「エレン。どこ行くつもりなの?」
エマはそう言いながら、
エレンに手を引かれるまま歩き出す。
「うーん、まだ未定なんだけど……
あ。そこでいいや。」
エレンはそう言うと、
近くの空き部屋に入った。