第92章 守られていた事実
「あはは。大丈夫。
人間で実験はしないよ。」
ハンジはエマの肩をバンバンと叩いた。
「まぁ私みたいな巨人マニアと
どうにかなりたいって兵士は、まずいないよ。」
「……そういうものですかね?」
エマは納得いかないような表情で
ハンジを見る。
「それに、モブリットが裏で
何かしてるみたいだし。」
「え?!
ハンジさんとモブリットさんって」
「恋人ではないよ。」
ハンジはエマの言う事を先回りした。
「……そうですか。」
「そんな残念そうな顔しないでよ。」
ハンジは俯くエマの顔を覗き込む。
「……でも、モブリットさんは、
ハンジさんのこと好きなんだと思ってました。」
「そうかもね。」
「え、知ってるのに、そんな反応ですか?」
エマは思わず声を上げた。
「私は今、誰かと恋仲になろうなんて考えが
頭の隅にもないから。」
「……そうなんですか。」
エマは残念そうに言う。
「この世から巨人がいなくなったら考えるよ。」
そう言って笑うハンジに、
「早く巨人がいなくなって、
モブリットさんの想いが通じますように!」
と、エマは胸の前で手を組んだ。