第90章 決断する方法
「エルヴィンさん。
今日の話、したいんですけど
また時間作ってもらえますか?」
「リヴァイのことか?」
エルヴィンはエマを少し離す。
表情はいつもより硬い。
「はい。また時間ができたときに」
「いや、今聞こう。」
エルヴィンはそう言うとベッドの淵に腰掛けた。
「お仕事大丈夫ですか?」
「このまま聞かずに働く気にはなれない。」
エルヴィンはエマの手を引き、
横に座らせた。
エマはゆっくり口を開く。
「……リヴァイさんに、
別れた理由は私が嫌いになったからじゃない
って言われました。
私が不必要になったわけでもないし、
私に愛想が尽きたわけでもないって。
とにかく、別れを告げられた時と
全く反対のこと言われたんです。」
エルヴィンは考え込むように目を瞑る。
「それで、それなら何で私はフラれたのか
聞いたんですけど」
「ちょっと待ってくれ。」
エルヴィンはエマの言葉を制止する。