第89章 勘違いは勘違い
「頼まれたものを
正確に買う能力が欠落しているからな。
調査で妥協しない分、
買い物では妥協するらしい。」
「うるせぇな。
大体似たようなもん買っとけば問題ねぇだろ。」
「大問題ですよ、リヴァイさん。」
エマは思わず口を挿む。
「とにかく、今回はエマと
一緒だったのなら安心だが。
リヴァイが買い出しを誰かと一緒にする
という行動はとるのは意外だよ。」
エルヴィンはそう言いながら、
リヴァイを注視した。
「エルヴィン。
どれだけ妬けば気が済むんだ?」
「……逆に私にどれだけ嫉妬させたいのか、
お前に問いたいよ。」
エルヴィンは
独り言でも言うように呟いた。