第7章 大人組との飲み会
その時、
「岩塩、初めて見ました!!!!
すごい!すごすぎる!」
異常に興奮したエマの声に、
全員が驚く。
「……エマ。
岩塩、そんなに嬉しいの……?」
ハンジは戸惑いを隠しきれない表情で
エマの顔を覗き込んだ。
「いやいや!
嬉しいに決まってるじゃないですか!
塩自体かなり貴重なのに、岩塩ですよ!岩塩!
本でしか見たことないです、こんな貴重なもの!
私なんかがもらってもいいんですか?!」
興奮冷めやらぬエマに、
エルヴィンは笑い出した。
「まさかそんなに喜んでもらえるとは。
こっそり持って帰って来た甲斐があったよ。」
「まぁその岩塩を有効に使えるのは、
この兵団の中でも
エマしか思い浮かばねぇな。」
リヴァイはエマの
嬉しそうな顔を見ながら頬杖をつく。
「私としては期待はずれだったけど、
エマがそれだけ喜んでるなら、
プレゼントとしては成功なんだろうね。」
ハンジは納得いかないような顔で
エルヴィンを見る。
「……どうしよう。何に使おう。
いや、勿体なくて使えるか……」
そんなみんなの会話を聞いてか聞かずか、
エマは目を輝かして岩塩を見つめていた。