第86章 本音と建前
「大丈夫だ。
リヴァイも寝ていることだし、
今のうちに行ってくる。」
エルヴィンは横目でリヴァイを見た。
「すみません。ありがとうございます。
片付け終わらせときますね。」
エマは申し訳なさそうな顔をする。
エルヴィンはエマを引き寄せ、
抱きしめると
「エレンは酔っていたとは言え、
さすがに妬いたよ。」
そう言ってため息を吐いた。
「明日は久しぶりの休みだから、
今晩は君を寝かせるつもりはないが、
問題ないな?」
エルヴィンはエマの顔を覗き込む。
「あれだけお酒飲んでたのに、元気ですね……」
エマは少し赤くなると、
思わず目を逸らした。
エルヴィンはエマの頭を軽く撫で、
「それとこれは別だ。」
と言って笑い、部屋から出て行った。