第85章 飲み会でプロポーズ
「まぁ、エマは人の感情には敏感なくせに、
自分に対する人の感情には疎いからなぁ。」
ハンジは小さく笑った。
「そうですね。疎いと言うか、
自分が他人にどう思われてるのかってことに、
あまり興味がなかったので。」
エマはそう言うと頭を掻いた。
「俺はそれでどれだけ苦労させられたか……」
ジャンは呟いた。
「おい、エルヴィン。
いい加減そのツラをなんとかしろ。」
リヴァイは面倒臭そうに、
あからさまに気落ちしている
エルヴィンの肩を肘で揺する。
「え、エルヴィン、
さっきの話、間に受けてるの?」
ハンジは笑いながら
エルヴィンの顔を覗き込んだ。
「まぁ、とにかくエレンは
そんなんじゃないですから。」
「それにしては、
随分お前に懐いてるがな。」
リヴァイはそう言うと
エマの肩に頭を預け、
気持ち良さそうに眠るエレンに目を向ける。
「でも、エレンがエマさんを
かなり信頼してるのは確かですよ。」
ジャンはそう言って少し笑うと、話し始めた。