第84章 変化は突然に、
「すみませんっ、訓練途中だったのに……」
エマはリヴァイの腰辺りを掴みながら、
嗚咽を漏らす。
「お前はそんなこと気にしなくていい。
黙って泣いとけ。」
リヴァイはますます強くエマを抱き締める。
エマが自然にリヴァイの腰に手を回した、
その時。
突然リヴァイの部屋のドアが開く。
「リヴァイ。エレンが巨人化できたと」
部屋に入って来たエルヴィンは、
ソファーで抱き合う二人の姿を見て、
一瞬言葉を失った。
「お前が抱きしめているのはエマか?」
エルヴィンのその問いかけを聞くなり、
リヴァイは深くため息を吐き、
そっとエマから離れた。