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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第80章 拒絶の理由



「……エマ。次は君を」
「まだダメです。
こっちにも順番があるんで。」

エルヴィンの言葉を遮る
あまりに冷静な口調のエマに、
エルヴィンは思わず吹き出す。


「分かった。
とりあえず君の話を聞こう。」

エルヴィンは笑いながらベッドに座る。


「ありがとうございます。
じゃぁ、目、瞑ってもらえますか?」

エマはそう言ってエルヴィンの横に座り
エルヴィンはそっと目を瞑った。


エマはエルヴィンの首に
マフラーを巻くと、

「目、開けていいですよ。」

そう言ってエルヴィンの手に触れる。


エルヴィンは首元に目を向け、

「……ありがとう。大切にする。」

と、マフラーに優しく触れた。




「君が私に会うのを拒否していたのは、
これを作るためだったんだな。」

エルヴィンはエマを抱きしめる。

「はい。ずっと一緒に居たら
さすがに完成しそうになかったので。」

エマはエルヴィンを抱きしめ返した。


「……君が愛おしいよ。
本当にありがとう。」

エマはエルヴィンの言葉に
少し頬を赤く染めると、

「いえ、喜んでもらえて私も嬉しいです。」

そう言って微笑んだ。

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