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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第73章 苦悩と切ない恋の物語



「……あの時、
君に恋してしまったと分かった後は、
なるべく君のいる店に行こうと思い、
今日ハンジに言われたように、
少しでも時間があれば持ち帰りの食事さえ君の店に買いに行った。」


エマは唐突に始まった昔話に、
嬉しそうに耳を澄ませる。



「君はいつも、誰に対しても
態度が変わらないんだ。
常連の駐屯兵にも、ピクシス司令にも、
もちろん私に対しても。
まぁ、借金取りに対しては別だったが。」

「そりゃそうですよ。」

エマは怪訝そうな声で言った。


エルヴィンは少し笑うと話を続ける。


「だが、一人だけ君の態度が
変わる相手がいた。
……それがリヴァイだった。」


エマは思わずエルヴィンの服を強く掴む。



「私はすぐに気付いたよ。
君がリヴァイを気になっていることを。
まぁそれに気付くのは、
私が君のことを
よく見ていたからだと思うが。
……だが、私はそれでもいいと
思っていたんだ。」

「……リヴァイさんのことを、
私が好きでもいい、ってことですか?」

エマは思わず問いかけた。


「そうだ。君がリヴァイを好きでも、
リヴァイが君を好きになったとしても
君が望むなら、
それを応援したいと思っていた。
君に、どうしても幸せになって
欲しかったんだ。」

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