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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第69章 運命の恋



この手の暴力は慣れている。


エマは冷静に小さく深呼吸をすると

「意に沿わない表情をしたことは謝ります。
すみませんでした。」

そう言って、頭を下げる。


すると、もう一人の男が

「へぇ。なに、
そうやっていつも頭下げてれば、
俺らが何もしないと思ってんの?」

そう言ってエマに近付いてくる。


その男の目は、いつもとは様子が違い、
エマは思わず目を逸らした。


「ねぇ、近くで見たら
意外と可愛い顔してるじゃん。
借金、減らしてやるから、
ちょっと俺らの相手してよ。」

男はエマの腕を掴む。


「借金については、店主と相談して、
返していきますので。」

エマは内心まずいと思いながらも
冷静に話をしようと心がけるが

「減らしてやるっつってんだろ?!」

と、男は近くの椅子を蹴り飛ばし、
エマの顔を掴もうとした、その時。


奥から皿が割れるような、
大きな音がした。
男たちは音のする方を見る。


「すまない。皿を割ってしまった。」

エルヴィンは小さくため息を吐き、
エマの方に目を向けた。

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