第65章 余裕のある大人の夜
部屋に入り、
二人でベッドに腰掛け話していると
「あ。俺、先風呂行ってくるわ。」
ジャンはそう言って立ち上がる。
「もうこんな時間か。私も入りに行く。」
エマも時計を見て、ジャンの後に続いた。
「ジャン、合鍵渡しとくから。
先に帰ったら勝手に入ってていいよ。」
エマはジャンに鍵を手渡す。
「いいのか?俺なんかに渡して。
スペアキー作るかもよ?」
そう言って悪戯に笑って見せるジャンだったが、
「いいよ。
なんなら、それジャンにあげるよ。」
エマのその言葉に少し顔を赤くし、
「エマさんにそういうこと言われると、
調子狂うんだけど。」
と、頭を掻いた。