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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第63章 ジャンの想い





それから数日間、
リヴァイはエマの部屋に来ることはなく
また、エマもリヴァイを
誘うこともなくなった。

そして、相変わらず会話を交わすことはない。



リヴァイを待つ、という行為の方が、
自分にとっては辛いことだということを
実感する。


兵団は相変わらず慌ただしく、
ジャンやエルヴィンと話すことも、
少なくなっていた。






そんなある日。

「相変わらず顔色悪いな。
ちゃんと飯食ってんのか?」

厨房に顔をのぞかせたジャンは、
エマを見て言う。


「ジャン。お疲れさま。
それなりに食べてるよ。」

エマは皿に料理を盛り付けながら答えた。




「なぁ、俺、明日非番なんだけど。」

「?………いいね。」

「いや、自慢じゃなくて。」

ジャンは困ったように頭を掻く。


「エマさんも明日非番だったよな?」

「え、そうだったけ?」

「自分の勤務くらい把握しとけよ。」

ジャンは呆れたように言った。



エマは料理を盛り付けながら、
厨房脇にある勤務表に目をやった。


「あ。ほんとだ。私も休みなんだ。」

「そうなんだよ。
エマさんも休みなんだよ!」

ジャンは思わず復唱する。

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