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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第49章 エルヴィンの過去




しばらくして、

「……すみません。落ち着きました。」

エマは少し荒い呼吸の中、
エルヴィンに声をかける。


「良かった……
すまない。私が急にあんな話をしたからだな。」

エルヴィンはエマから少し離れる。


「いえ、
色んな疑問が解けたので良かったです。」

エマはそう言うと、小さく息を吐いた。



「エマ。その話をした上でもう一度謝りたい。
私の汚れた手で君に触れてしまって、す」
「さ!……さっきのことがあったのに、
こんなことを言うのは
どうなのかと思うんですが……」

エマはエルヴィンの言葉を制止するように、
少し大きな声を出し、俯きながら話し始めた。



「私はエルヴィンさんの手が好きです。
それに今の話を聞いても
エルヴィンさんの手が
汚れているとは思いません。
エルヴィンさんの手は大きくて暖かくて、
思いやりがあって……
私はその手に何度も励まされ、
助けられてきました。」

エマはそう言うと、
そっとエルヴィンの手に触れる。


「私はこれからもエルヴィンさんの手を
必要とすることがあると思います。
だから、そんな風に言うのは
やめて欲しいです。」

エマはエルヴィンの手を
強く握りしめた。

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