第46章 ジャンの告白
「自分が出過ぎた真似をしたことで、
リヴァイ兵長とエマさんの間に
トラブルを生みました。
それを俺は兵長に謝りたいです。
……ですが俺は、こんな自分に謝りに来てくれた
エマさんの涙を見てしまいました。」
リヴァイはその言葉を聞き、
ゆっくり目を開ける。
「エマさんが泣くのを見るのは
これが二回目です。
しかも、両方兵長が関係しています。」
「何故エマがお前の前で泣いたんだ?」
リヴァイは思わずジャンを睨み付けた。
「俺の方がエマさんのことを
兵長より理解しているからじゃないですか?」
ジャンがそう言い終わらないうちに、
リヴァイはジャンの胸ぐらを勢いよく掴んだ。
「いらない世話だと思いますが、
兵長はもっとエマさんの気持ちを
理解しようとするべきです!」
ジャンは今にも殴りかかってきそうな
リヴァイの目を注視し
「エマさんは兵長を心底愛しています。
それなのにあれだけ泣かないといけないなんて、
俺はもう見ていられません!」
そう言って少し声を大きくする。
そして、
「兵長がエマさんを理解する気がないなら、
エマさんは俺が」
そう言いかけた時、
ジャンは勢いよく後ろに倒れ込んだ。