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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第45章 波乱に巻き込まれて





「エマ。あまり離れて歩くな。」


珍しい食材に魅かれ、フラフラと
会場を回るエマにエルヴィンは声をかける。


「す、すみません。つい気を取られました。」

エルヴィンの元へ戻ったエマは、
申し訳なさそうに笑いかける。


「君は根っからの料理人だな。
……仕方ない。食材探しに付き合うとしよう。」

エルヴィンはそう言うとエマの手を握り
歩き出した。


「え、こういうところで手繋ぐのって
なんか不自然じゃないですか?
私が腕組みますよ!」

エマがそう言うと、

「いや、いい。この方が君を
近くに感じられるからな。」

エルヴィンは優しくエマに笑いかけた。


「……急に恥ずかしくなること言うの
やめてください。」

エマはまた少し赤面すると、
エルヴィンの手を握り返した。








しばらくすると、
エルヴィンは貴族女性に囲まれる。

「エルヴィン団長、
こちらに来られるなら
教えてくださっても良かったのに。」

「今日はこちらに宿泊されるのですか?
もし良かったら………」

「あなた、何を言っておられるの!
私の方がここよりいい宿泊先を
知っていますわ。」

「いえ、私のお屋敷で良ければ!!」


そんな会話が繰り広げられる中、
エマはそっとエルヴィンの手を離すと
女性の群れの中から逃げ出した。

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