第43章 ダンスの練習
「っ……、いや、やっぱダメかもな……」
ジャンは自分の股間の異変に気付き、
エマを抱えて立ち上がった。
「え?ちょっと、ジャン、」
エマはいきなり横抱きされ、
焦って声を上げる。
「大丈夫。このままドアの方まで行くから。」
ジャンは自分の熱くなったものを
悟られないよう、
慎重にエマを抱いて、歩き出した。
「ごめん。重いでしょ?」
エマは申し訳なさそうに聞く。
「言うほど重くねぇよ。
訓練でこれ以上重いもん持たされてるしな。」
「ジャンが意外に男でびっくりしたよ。」
「おい、今まで俺を何だと思ってたんだ。」
エマの言葉に思わずつっこむジャン。
「そういう意味じゃなくて。
今まで特に何も考えずに接してたけど
実は男らしい体つきしてるなぁ
って思ったんだって。」
エマはそう言いながら、
ジャンの胸元をつついた。
「ちょ、おい、やめろ。」
ジャンは体を揺らし、抵抗する。
「何急に変なこと言い出してんだよ……
何されても俺が行動起こさないと
思ってんのか?」
ジャンはそう言ってため息を吐いた。
「……行動って?」
エマは思わず聞き返す。
「は?思春期の青年が行動っつったら
アレしかねぇだろ。」
「なっ……、
いきなり何言い出してんの!」
「それはこっちのセリフだよ!つか暴れんな!」
ジャンはもがくエマを
必死に抱きながら、ドアを開けた。