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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第42章 喧嘩の後で



「そうだな。
取りあえず、パーティーを乗り切って
落ち着いてからにしても遅くはないだろう。」


エマはエルヴィンのその言葉を聞き、
今朝のジャンの話を思い出すと、

「エルヴィンさん!
エルヴィンさんを私が恋人として紹介すると、
結構問題になるんじゃないですか?」

そう言ってエルヴィンの目を見入る。


「別に問題はないだろう。」

「いや、問題と言うか……」




「………普段の私に、
女性が関連した噂がないからか?」

エルヴィンは何かを察したように問いかけた。


「はい……
私も噂で聞いただけですけど……」

「そうか。だがその噂は、
貴族たちの間では流れていないだろう。」

「どういうことですか?」


「……あまりエマには話したくないことだ。」

エルヴィンはそう言うと、席を立った。


「何にせよ、君が心配することはない。
安心しなさい。」

エルヴィンはエマに微笑みかける。



「むしろ私は、君を結婚相手として
紹介してもいいと思っているくらいなんだが。」


エルヴィンのその言葉に、
エマは一瞬で頬を赤らめる。



「君は本当に、すぐ感情が表情に出るね。」

「………いや、それ言われたら、
多分誰でも赤くなると思いますけど。」

エルヴィンは思わず手で
顔を隠すエマを見て笑うと

「そうかな。
だが、これは君にしか言わないよ。」

そう言って静かに食堂から出て行った。



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