第42章 喧嘩の後で
エマはジャンと別れた後、
食堂の隅の席で、一人考え込む。
『私もリヴァイさんに酷いこと
言っちゃったよね……
でもどうやって謝ろう……
やきもち妬かせてすみません。って言うの?
自意識過剰みたいにならないかな……?』
エマが心の中で謝るパターンを
色々模索していると、
「エマ。」
書類の束を抱えた、
エルヴィンに声を掛けられた。
「あ。エルヴィンさん。お疲れさまです。」
エマは立ち上がり、声をかける。
エルヴィンはエマに近付き
書類をテーブルの上に置くと、
何の前触れもなくエマの顎を引き寄せ、
目を見つめる。
「……あの、どうかしましたか?」
エマは引き寄せられたまま
不思議そうに訊ねると
「エマ。少し目が赤い。泣いたのか?」
そう言って心配そうにエマの顔を見た。
その後エマはエルヴィンの質問攻めに合い、
大体の今日の出来事を話す。