第40章 幸せな時間の後に
その時。
「随分長いこと喋るんだな。」
エマの部屋のドアが開き、
上半身裸のリヴァイが顔を出した。
「り、リヴァイ兵長!」
ジャンは反射的に敬礼をする。
「リヴァイさん!取りあえず服着ましょう!」
エマは焦ってリヴァイを
部屋に押し戻そうとするが、
「ジャン。俺がこの姿で
エマの部屋に居る意味は分かるな?」
と、リヴァイはジャンに問いかける。
その言葉を聞くなり、
ジャンは一気に顔を赤くした。
「そうだ。俺とエマは、
お前の想像通りのことをしていた。」
「ちょ、ちょっと、
リヴァイさん何言い出すんですか!」
エマはリヴァイの言葉に赤面する。
リヴァイはジャンの顎元を手で掴み、
上に上げると
「ジャンよ。エマに懐いてくれるのは
一向に構わんが、エマは俺の女だ。
それはよく覚えておけ。」
そう言ってジャンを強い目つきで見据えた。
リヴァイの冷たい視線に、
「……はい。分かってます。」
ジャンはそれだけ言うと、
走って部屋から遠ざかった。