第40章 幸せな時間の後に
エマはジャンのスパルタ指導で腰を痛め、
少し猫背で廊下を歩いていた。
『ジャンの奴……特訓という名目で、
実はストレス発散してるのか?』
エマはそんなことを考えながら腰を摩る。
すると、
「あ。リヴァイさん。」
エマの部屋の前で、
リヴァイが書類を捲りながら待っていた。
「お前……
こんな朝早くからどこ行ってたんだ?」
リヴァイは訝しげな目でエマを見る。
「菜園で草むしりしてました……」
リヴァイの鋭い目つきに、
少し怯えながら答えるエマ。
「そうか。」
リヴァイはそれだけ言うと、
書類を目線から外す。
「リヴァイさん、入りますか?」
「お前に会いに来たんだ。当たり前だろ。」
リヴァイのその言葉に、
エマは少し嬉しくなり
急いで鍵を開け、リヴァイを部屋に入れた。
「なんか、昨日から
よく私の部屋に来てくれますね。」
「そうだな。」
リヴァイはそう言ってベッドに座る。
「でも私の部屋、
リヴァイさんの部屋からだいぶ遠いですよね?
今度からは私が行きますよ。」
エマはリヴァイの横に座った。
「いや。俺が来た方が都合がいい。」
「何でですか?」
リヴァイはエマを
いきなりベッドに押し倒すと、
「この部屋の両隣は空室だろ?
お前がいやらしい声出しても、
誰にも聞かれる心配がないからな。」
そう言ってエマに唇を重ねた。