第39章 ジャンに相談
そしてしばらく考えた後、
「……ジャンが真剣に告白してきて
くれたんだったら、
私も真剣に向き合うと思うけど。」
と、恐る恐るジャンの目を見た。
ジャンは屈託のない笑みを浮かべて
エマを見ると、
「そっか………ありがと。」
そう言ってエマの頭を
わしゃわしゃと撫でた。
「なんかよく分からないけど、
満足したみたいで良かったよ。」
エマはジャンの笑顔を見て、
ホッと肩を撫でおろす。
ジャンは立ち上がると、
「取りあえず、さっき話した
団長を連れて行くことに関しての問題点は、
一応さりげなく団長に
聞いてみるべきだと思うけど。」
そう言ってエマの方を見た。
「そうだよね……
この不安な気持ちを抱えたまま
パーティーには参加できない。」
エマもジャンに続いて立ち上がり、
少し目を伏せる。
「てか、エマさんって踊れんの?」
「は?いきなりなに?」
「いきなりじゃねぇよ。
貴族が集まるパーティーだろ?
多少はそういうこともあるんじゃねぇのか?」
ジャンの急な問題点の問いかけに、
言葉を失うエマ。
「おい、聞いてんのか?」
エマは思わず両手で顔を覆う。
ジャンは追い打ちをかけるように、
「パーティーダンスの基礎くらい分かってれば、
なんとかなるだろうけど。
なぁ、知ってんの?」
と、鼻で笑いながらエマの肩を揺さぶった。