第39章 ジャンに相談
「……と言うか、
いきなり顔赤くなりすぎなんだけど。」
ジャンはエマの赤面につられて
少し頬を赤らめる。
「いや、冷静に考えると、
かなり大胆なことされたなって。」
「あの時は結構平然としてたくせに。」
「私だって内心バクバクしてたよ!
ジャンの心臓も大概早かったけど!」
エマはそう言いながら、
ジャンの鼓動の音を心地よく感じたことを
思い出した。
「突然あんなことして、悪かったと思ってる…」
「……謝りにきたの?」
エマは気持ちを落ち着かせようと、
小さく深呼吸をする。
「まぁ、それもあるけど……」
「そっか。
まぁジャンは熱でうなされてた訳だし、
今回は許すよ。」
「そんな簡単に許されるのも
なんか癪だけどな。」
ジャンは首元を手で擦りながら言った。
「つか、さっき、何考えてたんだよ。」
突然話を変えるジャンに、首を傾げるエマ。
「俺がここに来る前だよ。
一人で百面相してただろ?」
エマはジャンのその言葉に、
自分が悩んでいたことを思い出し
深くため息を吐く。
「あー………そうだった。
でもこれ、ジャンに相談しても
どうしようもないんだよなぁ。」
「さっきから失礼なことをズケズケ言うよな。」
ジャンは眉間に皺を寄せる。
「でも、他に話聞いてもらえる人いないし、
ジャンの意見でも聞いてみるか。」
「おい、心の声がダダ漏れだぞ。」
すかさず突っ込むジャンに、
エマは昨日の出来事を話した。