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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第35章 ハンジの説教



「でも、エマがリヴァイの所へ行く時に
止めなかったのはなぜ?」

「………」

「リヴァイは調査から帰ったら
必ずと言っていい程荒れるけど、
でもそれも時間が解決してくれることだって
知ってるよね?
長い付き合いなんだから。」

「もしエマがいなくても、
リヴァイは自分で立ち直ることくらい
出来るよ。」


「……そうだな。」

「エルヴィン。自分に自信がないの?
それともリヴァイが一番好きなの?」

その言葉にエルヴィンは吹き出す。


そして、

「君の見解はいつも興味深いな。
確かに、どちらもあるかもしれない。」

そう言って小さく笑う。


「こっちは冗談でこんなこと
言ってんじゃないんだけど。」

「なんだ。私を応援してくれているのか?」


「……それは微妙なところ。」

ハンジはそう言うと
ソファーに深くもたれかかる。


「実際、リヴァイの事も
応援してるからなぁ。」

「そうか。私だけの味方、
と言う訳でもないんだな。」

エルヴィンはゆっくり目を瞑る。



「……自分でもよく分からないんだよ。
エマを自分だけのものにしたいとも思うが、
リヴァイが一人になることも避けたい。
だからといって、リヴァイと仲良くエマを
共有するつもりもない。」

「矛盾だらけだね。」

ハンジはせせら笑う。


「エマも大事だし、リヴァイも大事、か。」

「そうだな。」


「エルヴィン、実はかなり欲張りなんだね。」

ハンジは一言そう言うと、
静かに書類に視線を落とした。


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