第3章 再会
聞いていた通り、
……いや、聞いていた以上に
調査兵団の食堂は荒れていた。
そして料理人の数もかなり減っていたようだ。
大方の料理人は調査兵たちに
料理が不味いと罵声を
浴びせられたことに腹を立てて、
辞めていったのだという。
憲兵団の基地からきた私を
よく思わない人もいたが、
料理の腕を見せつけて黙らせる。
“実力行使”
今まで通り、これでいこう。
信頼を勝ち取るためには、
まず自分が頑張らなくては。
いつも以上に気合が入った。
食糧節約のため、朝は乾パンとお白湯のみ。
昼と夜は少ない食料で栄養の取れた、
尚且つ美味しい食事を
用意することを心がける。
これが調査兵団の
料理人としてできる最善だ。
私は早速夕食の準備に取り掛かった。