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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第26章 寛大すぎる心




雨脚は強くなる一方で、同時に、雷雲が目立つ。


「雷、さっきより近いですね。」

雷音がするたびに、
驚いて少し肩を揺らすエマ。


「今日中には止まないかもしれない。
近くの宿泊所を当たってみよう。」

「私もこの大雨の中帰るのは気が引けます……
一緒に探します。」


エマとエルヴィンは
手分けをして宿泊所を探し始めた。




だが、同じことを考える人も多いのか、
空いている宿泊所は
なかなか見つからない。

そんな中、エマが
唯一空いている宿泊所を見つけた。




「あったことには、あったんですが……
結構老朽化の進んだ建物で……」

「そんなことを言っている場合でもないだろう。
私は問題ないが、」
「いや、それ以上に問題が。」

エマはエルヴィンの言葉を遮る。




「一人部屋が一部屋しか
空いていないみたいです……」

「私はなおさら問題ないが。」

エルヴィンは淡々とした口調で
そう言うと、エマの顔を見る。


唖然とした表情のエマにエルヴィンは

「とりあえず、そこで雨が上がるのを待とう。」

そう言って安心させるように
エマに笑いかけると、宿泊所に向かった。


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