第24章 兵団の為に出来ることを
しばらく抱き合っていた後、
リヴァイは突然話し始める。
「エマ。
話半分でいいから聞いてくれ。」
「何ですか?」
エマはリヴァイの胸から顔を上げる。
「俺は調査に行くと、
しばらく戻ることはできない。」
「……はい。」
「お前の事だから、
誰にも弱音を吐かず俺を待つだろう。」
リヴァイの話にエマは口を噤む。
「だが、どうしても辛くなったら……
その時は、エルヴィンを頼ればいい。」
「どういう意味ですか?」
エマは思わず聞き返す。
「言葉のままの意味だ。」
リヴァイは強い口調で続ける。
「何も俺を待ち続けろとは言わない。
お前が判断したらいい。」
「……よく分からないんですけど。」
「今は分からないかも知れないが、
いずれ分かる。
その時は、お前の判断に任せる。」
リヴァイはそう言うと、
強くエマを抱きしめた。
「お前は自由に生きろ。」
リヴァイの言葉は力強かった。