第23章 壁外調査、三日前は
「……でも、リヴァイさんの恋人としての
立場で言わせてもらうなら、
かなりやきもち妬いてますけど。
男とか女とか関係なく。」
リヴァイの胸に顔を埋め、
エマは呟くように言った。
「分かってる。俺も腹が立ったからな。」
「……何のことですか?」
リヴァイのその言葉に反応し、
エマが顔を上げると
「お前とジャンのことに
決まってるだろうが。」
そう言ってリヴァイは眉間に皺を寄せる。
「見てたんですね……」
「俺もその近くで呼び出されていたからな。」
「……すみません。」
思わず謝るエマに
「お前の判断が間違っていたとは思わない。
俺もお前を信じる。」
そう言ってリヴァイはエマに唇を重ねた。
「だが、これはお前にしかしない。
信用できるか?」
リヴァイのその問いに、
「……いいんですか?」
と、思わず問い返すエマ。
「この俺相手に、無理矢理してくる奴も
いねぇだろうしな。」
リヴァイはそう言ってエマから離れる。
「しばらくここに居たらいい。
だが、お前も無理に呼び出されることが
あるかもしれない。
その時は、エマ。
お前が自分で判断して行動しろ。」
「分かりました……行ってらっしゃい。」
エマはリヴァイに笑いかけると、
リヴァイはエマの頭を軽く撫で
部屋から出て行った。