第20章 告白、守りたいもの
「お前……
人の部屋の前で喚きたてやがって……」
「……そうでもしないと、
聞いてもらえないじゃないですか。」
エマはリヴァイの顔を見ずに言う。
「お前の言い分は分かった。」
「え、まだ途中なんですけど」
「黙れ。次は俺の話を聞け。」
リヴァイは俯くエマを見つめて、話し始める。
「この基地に、15m級の大型巨人が
乗り込んできたとする。」
「……一体何の話ですか?」
「いいから黙って聞け。」
いきなりの例え話に驚きを隠しきれないエマを、
リヴァイは一喝する。
「俺は起き抜けで超硬質ブレードも
立体起動装置も装備していない状態だ。
だが、この状態でも、
もし、誰か一人だけ助けられるとしたら、」
リヴァイは躊躇うように一瞬だけ間を置くが、
再び口を開いた。
「俺は迷わずお前を助けに行くだろう。」
エマは思わずリヴァイの顔を見上げる。
リヴァイの目は真剣だった。
「俺はお前を一番に助けたいと思う。
他の誰でもない。お前を守りたい。
この命が続く限り、お前と共に生きたい。
エマの一番近くで生きたい、そう思う。」
「もしこの気持ちが恋って言うんなら、
俺も今、お前に恋してるよ。」